以前、品川近視クリニックと神奈川クリニック眼科
の手術比較の記事を書きました。今日は、品川近視クリニック
と銀座近視クリニックの手術の種類について比較しようと思います。
品川近視クリニックの東京院と銀座近視クリニックは、両医院とも東京の有楽町にあります。
近くにあるが故に、どちらにしようか迷う人もいるのではないでしょうか。
この記事で少しでも迷いが解消されたら嬉しいです。
術式名は、以下のように記述します。
また、品川近視クリニックは品川、銀座近視クリニックは銀座と略して記述します。
それぞれの機器の性能については、過去の記事を参考にしてください。
<品川近視クリニックの手術>
アマリスZレーシック・・・品川アマリス
品川プレミアムZレーシック・・・品川プレミアムZ
品川トリプルRプレミアムイントラレーシック・・・品川トリプルR
アイレーシック(iLASIK)・・・品川iLASIK
<銀座近視クリニックの手術>
iFSイントラレーシック・・・銀座iFSイントラ
SBKレーシック・・・銀座SBK
スタンダードレーシック・・・銀座スタンダード
iFSアイレーシック・・・銀座iLASIK
1.角膜の表面にフラップを作る際の機器の比較
術式名 | 機 器 |
品川アマリス | Ziemer社製 FEMTO LDV |
品川プレミアムZ | Ziemer社製 FEMTO LDV |
品川トリプルR | AMO社製 イントラレースFS60レーザー |
品川iLASIK | AMO社製 イントラレースFS60レーザー |
銀座iFSイントラ | AMO社製 iFSイントラレーザー |
銀座SBK | フランス・モリア社製 SBK(SubBowman-Keratomileusis) |
銀座スタンダード | M2シングルユース(M2 Single-Use) |
銀座iLASIK | AMO社製 iFSイントラレーザー |
★機器がそれぞれ異なります。銀座のiFSイントラレーザーは品川のイントラレースFS60の上位機種です★
2.角膜を削りレーザーで視力矯正をする機器(エキシマレーザー)の比較
術式名 | 機 器 |
品川アマリス | Schwind 社 アマリス |
品川プレミアムZ | Wavelight社製 Allegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue line |
品川トリプルR | Wavelight社製 Allegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue line |
品川iLASIK | VISX社製 VISX STAR S4 IR |
銀座iFSイントラ | Wavelight社製 Allegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue line |
銀座SBK | Wavelight社製 Allegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue line |
銀座スタンダード | Wavelight社製 Allegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue line |
銀座iLASIK | VISX社製 VISX STAR S4 IR |
★品川のアマリスだけが異なり、その他の機器は共通しています★
3.エキシマレーザーの周波数と照射時間の比較
周波数の違い=照射時間の違い(同じ度数を矯正する場合)
機 器 | 周波数 | 照射時間 |
アマリス | 500Hz | 約5秒 |
Allegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue line | 400Hz | 約6秒 |
VISX STAR S4 IR | 6~20Hz | 20秒~40秒 |
照射時間が短い方が乾燥の影響を受けにくいため、より精度の高い照射が可能となる。※照射時間が長い場合、術中の乾燥によりレーザーの効果が強く出てしまい、過矯正気味になることがある。
★アマリスとAllegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue lineは殆ど差がありません★
4.保証期間と手術費用の比較
術式名 | 保証期間 | 手術費用(両眼・税込) |
品川アマリス | 15年 | 26万円 |
品川プレミアムZ | 13年 | 22万円 |
品川トリプルR | 12年 | 17万8,000円 |
品川iLASIK | 10年 | 25万円 |
銀座iFSイントラ | 3年 | 13万8,000円 |
銀座SBK | 1年 | 10万8,000円 |
銀座スタンダード | 1年 | 8万円 |
銀座iLASIK | 3年 | 28万円 |
★保証期間、費用ともに差があります★
銀座が保証期間を短くしているのは、一般的にレーシック術後の近視の戻りは1年以内が殆どであり、銀座で手術をした場合、再手術の可能性も極めてまれだからです。また、保証期間を短く設定することで手術費用を抑えることができています。
5.まとめ
個人的な意見が含まれますので、参考程度に読んでください。
<品川アマリス VS 銀座iFSイントラ>
この2つはフラップ作成で使用する機器もエキシマレーザーも共通していません。フラップ作成時に使用する機器は、品川アマリスがFEMTO LDVで銀座iFSイントラがiFSイントラレーザーです。どちらも最新機種を謳っていますが、iFSイントラレーザーの方が最新式です。また、フラップ固定の強度、フラップの厚みの設定、フラップ作成時の位置修正、安全性など、iFSイントラレーザーの方が圧倒的に優れています。フラップ作成にかかる時間は、FEMTO LDVが40秒に対してiFSイントラレーザーは8秒で、かなりの差があります。フラップ作成にかかる時間が短ければ短いほど、眼への負担は軽減されます。
この比較表が参考になります⇒http://www.ginza-lasik.jp/intralasik/index.html
エキシマレーザーの照射時間は、品川アマリスのアマリスが約5秒、銀座iFSイントラのAllegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue lineが約6秒と殆ど差はありません。
品川アマリスはイントラレーザー照射室からエキシマレーザー照射室へ歩行移動の必要がないところが魅力ですが、銀座では手術室を分けておらず、ひとつの手術室に全ての機器があるので、こちらも部屋の移動はなく、機器間の歩行移動(10歩くらい)のみ必要です。
手術費用に約12万円の差がありますが、保証期間が違うので単純な比較にはなりません。しかし前にも書いたように、保証期間は短くても十分であると思われます。費用差約12万円が保証期間差12年に相当するか否かは個人の考え方次第です。私は相当しないと考えています。
総合的に考えて、銀座iFSイントラの方が良いのではないかと思います。よく最新式の手術を受けたいと言う人がいますが、そう思うならなおさら銀座のiFSイントラが良いはずです。
<品川アマリス VS 銀座SBK>
この2つはフラップ作成で使用する機器もエキシマレーザーも共通していません。フラップ作成時に使用する機器は、品川アマリスがFEMTO LDVで銀座SBKがSBKです。FEMTO LDVはレーザーですが、SBKはレーザーではなくマイクロケラトームという金属製のブレードです。SBKは従来のマイクロケラトームの弱点を克服し、レーザーによるフラップ作成よりもスムーズな切除面で炎症・痛みの少なさを実現しています。この手術比較はレーザー同士の比較ではありませんが、同等の結果が得られるので比較してみました。フラップ固定の強度、フラップの厚みの設定、フラップ作成時の位置修正、安全性など、SBKの方が優れています。フラップ作成にかかる時間は、FEMTO LDVが40秒に対してSBKは4秒で、かなりの差があります。
エキシマレーザーの照射時間は、品川アマリスのアマリスが約5秒、銀座SBKのAllegretto WAVE Eye-Q 400Hz blue lineが約6秒と殆ど差はありません。
手術費用に約15万円の差がありますが、保証期間が違うので単純な比較にはなりません。しかし前にも書いたように、保証期間は短くても十分であると思われます。費用差約15万円が保証期間差14年に相当するか否かは個人の考え方次第です。私は相当しないと考えています。
銀座SBKは、コンタクトやメガネと同等の見え方が目標という人や、特に激しいスポーツを行わない人に適しています。乱視が強い人や、見え方の質にこだわりたい人、激しいスポーツをする人は品川アマリスの方が良いかも知れません(ということは、銀座のiFSイントラにした方が良いとも言えます)。
<品川プレミアムZ VS 銀座iFSイントラ>
この2つはフラップ作成で使用する機器が違い、エキシマレーザーは同じ機器です。フラップ作成で使用する機器は、品川プレミアムZはFEMTO LDV、銀座iFSイントラがiFSイントラレーザーです。上の品川アマリスと銀座iFSイントラの比較でも記述した通り、iFSイントラレーザーの方が優れています。
エキシマレーザーは両者とも同じ機器であり、FEMTO LDVよりiFSイントラレーザーの方が優れていることを考えると、費用差約8万円が保証期間10年の差に相当するか否かの判断になります。
<品川トリプルR VS 銀座iFSイントラ>
この2つはフラップ作成で使用する機器が違い、エキシマレーザーは同じ機器です。フラップ作成時に使用する機器は、品川トリプルRはイントラレースFS60レーザー、銀座iFSイントラはiFSイントラレーザーです。iFSイントラレーザーはイントラレースFS60の上位機種なので、銀座iFSイントラの方が優れていると言えます。フラップ作成にかかる時間は、イントラレースFS60が20秒に対してiFSイントラレーザーは8秒で、かなりの差があります。
エキシマレーザーは両者とも同じ機器なので、費用差4万円が保証期間9年の差に相当するか否かの判断になります。
<品川iLASIK VS 銀座iLASIK>
この2つはフラップ作成で使用する機器が違い、エキシマレーザーは同じ機器です。フラップ作成時に使用する機器は、iLASIK(品川)はイントラレースFS60レーザー、iLASIK(銀座)はiFSイントラレーザーです。iFSイントラレーザーはイントラレースFS60の上位機種なので、iLASIK(銀座)の方が優れていると言えます。フラップ作成にかかる時間は、イントラレースFS60が20秒に対してiFSイントラレーザーは8秒で、かなりの差があります。
エキシマレーザーは両者とも同じ機器なので、費用差3万円をiLASIK(銀座)のiFSイントラレーザーにかけるかかけないかになります。 上位機種でなくても良い、フラップ作成にかかる時間も気にしないという人は、iLASIK(品川)の方が保証期間も長いのでお得かも知れません。
機器の性能の違いが注目されがちですが、機器を操作する医師の腕やアフターケアの対応も大切です。品川は医師が毎回違ったり、安い手術は経験の少ない医師が執刀することもあるようです。 銀座は1人の医師がカウンセリングから手術、アフターケアまで一貫して担当します。一生付き合う眼の手術だから高額な方が安心と言う人もいますが、高額な手術だから良いとは限りません。 自分の眼に一番合った手術を、適正価格で受けたいものです。今後レーシックを受ける人には、複数のクリニックで適応検査を受けて、納得のいく手術を見付けてほしいと思います。